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The two drops of oil

本と語学とアニメと映画、時々旅行。他にもいろいろ普段人前でしゃべり足りないことを書いてます(´-`*)

読書記録:『個人的な体験』大江健三郎

読書

最近、仕事が立て込んだり、行事があったり、留学準備が本格化してきたリ、

英語の試験勉強があったり、家のことや、今度の休みで行く旅行の手配とか、

そんないろんなことが積み重なって、「あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃ」

と、全てがなんだか中途半端な感じで、読書をしようと言う気分になれなかった。

別に時間がなかったわけじゃないんですよね。

ブログも書いてたし、アニメとかの動画も見てたし。

なかったのは心の余裕。心に余裕がないときって、目が文字を追っていても、内容が頭に入って来ないんですよね。読書って、動画見るのと違って、とても能動的な行為。

放送されるスピードで流れる視覚情報と音声を処理して行けばいい娯楽に対して読書は、時間の流れ、表象、登場人物の描写。もっといろんな情報を文字から読み取っていかなければならない。

ま、要するに集中力が必要ってことですな( ;∀;)

そんなこんなで、最近読んでなかったんですが、昨日、読みかけて止まっていた大江健三郎『個人的な体験』を読んだらあっという間に読めてしまった!

気分と話の相性が良かったんでしょうね。

個人的な体験 (新潮文庫 お 9-10)

個人的な体験 (新潮文庫 お 9-10)

 

 <あらすじ>

27歳の「バード」というあだ名の青年はその名のとおりちょっとふわふわしていてどこか夢見がち。予備校講師をしながらアフリカへの探検旅行を夢見ていたが、子供が頭部に異常を持って生まれてきて、その夢が潰えたと自暴自棄な生活を送り、悩みを深めていくが、最後にはわが子とともに生きる選択をする。

 

<感想>

27歳と言う年齢は、まだ若いけれど、もうそれほど若くない。まだまだ将来に夢を見ていたいけれど、仕事でも、社会的にも、それにまたバードのように、親になったりすることで、責任をどんどん背負い始めるような時期でもある。

そんな現実を引き受けることができなくて、怖くて、逃げ出したくなる気持ちは、誰にでもあるのではないだろうか。私も実際そんな気分になることが往々にしてある。

先日、映画『言の葉の庭』を観て、ヒロインの雪乃先生が「27歳の私は、15歳の私よりも、ちっとも大人じゃない」というようなことを言っていたと思うのだけど、そのことを、偶然にもバードを通して、また自分と照らして再発見させられた気がする。

私にも転換点はあるのか。もう通過したような気もするし、まだこれからのような気もする。