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The two drops of oil

本と語学とアニメと映画、時々旅行。他にもいろいろ普段人前でしゃべり足りないことを書いてます(´-`*)

The two drops oilーパウロ・コエーリョ『アルケミスト』から

読書

はじめまして。本好きが高じて、感想を記録がてら、誰かと感想を共有出来たらいいな、という気持ちで初めて見ました。

タイトルは、パウロ・コエーリョの『アルケミスト』のお気に入りの言葉からとっています。

内容(「BOOK」データベースより)

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。

あらすじからもわかるように、若干スピリチュアルな感じ?なのですが、
時代の違いもあって、少しファンタジーがかった冒険譚としても、純粋に楽しめました。
夢をかなえるまでに、沢山の困難があって、でも、その最大の難関はたいてい、自分自身の心にある。それを乗り越えて、どんどん試練は大きくなるけれど、諦めないこと。

偶然、自分の夢をかなえるその一歩として、アフリカに到着したその直後に読んだのがこの本だったということもあって、すっかり感化されてしまいました(笑)

子どものころは「夢」はかなえるためにあると信じて疑わなかったものだけど、
いつしか、自分より、人にどう思われるか?ということが大事になってしまったり、
恋に恋するような感じで、「夢を見ていたい」だけになってしまったりする。長らくそのようにしていた私にとってははっとさせられる内容でした。

そして、タイトルの由来となったシーン。

とある青年が賢者のもとへ「幸福の秘密」を訪ねに行ったエピソードが描かれます。
応接中であった賢者は、青年に、順番を待つ間、館をみて待っているようにと言います。そしてその際、賢者は青年にスプーンに一杯の油を乗せて託し、歩き回っている間にこぼさないように、と申しつけます。2時間もの間、青年は館を歩いて回りますが、目はスプーンにくぎ付け。何も見ずに賢者に再見したところ、「私の館の素晴らしさを見てくるように」と言われ、再度歩き、その素晴らしい趣向に陶酔します。そして戻ってきた青年は、スプーンの油のことなどきれいに忘れて、すっかりこぼしてしまっていたのです。

そんな青年に向かって賢者が説いた言葉。

『幸福の秘密とは、世界の全ての素晴らしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ。』

あぁ。とため息をつかずにはいられませんでした。
今まで、楽しみだけを求めて行動して、ふとした瞬間に虚しくなることが多々あった。
目標のために、躍起になりすぎて、もっと楽しめるはずの世界を十分に見て来なかった。

どっちの経験も、思い当たる節があったから。

 「やりたいことってなんだっけ・・・?」
「やりたいと思って始めたけど、本当にこれでよかったんだろうか?」
そんな風に立ち止まってしまった時、読み返したい本です。